はじめに
この記事はインターネッツ秘密結社PyspaによるPyspa Advent Calendar 2020の17日目の記事です。
昨日は太一さんのTrain Supply Managerで始める列車自動運行 | さにあらずでした。
さて、このブログは前回の記事も3年前のPyspa Advent Calendarでした。
筆不精なのでPyspa Advent Calendarがないと記事が書けませんね…
前回からの変化としては、この3年でBASEを退職してDX芸人ところてんがやってるNextIntに転職したのですが、その辺りは本質ではないので割愛します。
あ、お仕事は随時募集していますので、お気軽にお声がけください。
nextint.co.jp
麻雀プロになった
去年から麻雀のプロになりました。
なりましたが、麻雀プロってのは名前から想像されるものとは違いそれだけで収入が得られるものではありません。*1
イメージしやすいものだと、社会人サークルが一番近いでしょうか。
そんな訳で僕は趣味で社会人サークルに入ったようなものです。
世の中に麻雀のプロ団体ってのは5つあり、僕はその中の一つ日本プロ麻雀協会に所属しています。
日本プロ麻雀協会にした理由は、縁があったってのと、対局が土日にあるってことでした。
他のプロ団体は平日に対局があることがあるので、なんちゃってとは言え会社員にはハードルが高いのです。*2
強くなるためには
麻雀プロになって思ったことは、麻雀もっと強くなりたい!でした。
では、どうやって強くなれば良いのでしょう?
僕は今まで人生の半分以上の年月をMtGを始めとする対人ゲームに費やして来ました。
その経験上、対戦相手が必要なゲームでは一人で強くなるのに限界があると考えています。*3
自分より劣る人と対戦をしていても強くなるのは難しいのです。
そのため、強くなるためには自分と同程度以上の対戦相手がいるコミュニティに参加する必要があります。
しかし、そういうコミュニティに参加するのは簡単ではありません。
大抵の場合は、自分が参加することでそのコミュニティにもメリットがある必要があるからです。
そのメリットとして一番わかりやすいのは、自分がそのコミュニティの人にとって対戦相手として最低限十分なくらい強いことです。
そこには強くなるためには強い必要があるという矛盾が発生しますし、コミュニティの人にその強さを知ってもらう必要もあります。
とは言え、麻雀プロになったばかりの会社員には難しい話です。
同時期にプロになった人の中では上から数えた方が早い程度には強い自信がありましたが、その程度の人は世の中にたくさんいます。
何より雀荘勤務でもないので知り合いはほとんどいないのです。
ここまでを踏まえて、一番簡単なのは大会で優勝したり上のリーグに所属して名前を知ってもらうことだと考えました。
あくまで僕の現時点の話であって、何が簡単かは人それぞれです。
コミュニティに所属する方法もいくらでもあるので、自分の強みを生かすと良いでしょう。
コミュニケーション能力を生かして仲良くなるのでも良いですし、お金を使うのでも雑用をするのでも方法はたくさんあると思います。
余談ですが、現時点の僕みたいな誰やねんな男性プロを入れてくれる奇特なコミュニティはやじ研*4くらいしか知りません。矢島亨プロには本当に感謝をしています。
麻雀プロになっての立ち位置
プロ団体のメインコンテンツはリーグ戦です。
通年(1年間)もしくは半期(半年)で対局をやって結果に応じて所属するリーグが変動するもので、僕が最初に所属したリーグは一番下のE1リーグでした。
上から数えて11個目のリーグのため、毎回昇級したとしても一番上のA1リーグまでは単純計算で6年半かかります。*5
日本プロ麻雀協会のリーグの数は近年Mリーグの影響からか麻雀プロの増加とともに増えており、僕の入会する1年前はD2リーグでした。*6
それを知ったときはもっと早くプロになってれば良かったと悔やんだものですが、今更言っても仕方ありません。
強くなるための環境を手に入れるためには、リーグを一つ一つ昇っていくしかないのです。*7
関西リーグ
入会して最初のリーグ戦で運良く昇級することができ、E1からD3になりました。
しかし、そこで実感した訳です。一回昇級するのも大変なのに、仮にこのあともストレートで昇級しても6年もかかるのは辛いなって。
なにせ永遠の28歳とは言え僕も良い歳です。20代前半の6年とこれからの6年では、その後に残っている時間が違います。
そこに2020年から関西リーグが新設されるという話がありました。関東からも参加できるように日程も関東のリーグとは被らないようにするとのことでした。
新しくできる関西リーグはABCの3つのリーグで、Aリーグで優勝すると関東のB1リーグに昇級します。
これに特別昇級制度という大会で優勝するとリーグが一つ昇級する制度を加味すると、2回の昇級と1回の特別昇級でB1リーグに昇級することができます。
そのため関西リーグ経由だとA1リーグまで最短で4年です。関東だと1回特別昇級することを考えても5年半です。1年半も短くなりました。
しかも、B1まで7回も勝ち続けないといけないのが3回になります。尚且つ片方がダメだった場合のバックアップとしても機能するのです。
もっとも、そのためには最低でも2年間は年間10回の対局を大阪でしなくてはなりません。
正直とても面倒で、お金もかかります。
しかし、スヌーピーも言ってました。「配られたカードで勝負するっきゃないのさ」って。
画像引用 マイナビ
麻雀が形や打点、速度など手牌の強いところで勝負するのと同じように、現実も自分の強いところで勝負するしかないんです。
どうするか考えるために、自分の強みと弱みを洗い出してみました。
僕の強みは
- 平均的な人より収入がある
- 家族がいなく仕事の融通が利くため時間もある
弱みは
- 年齢が高いため費やせる年月が少ない
それを考えれば、僕が自分の強みを最大限に生かすのは関西リーグにも参加することでした。
弱みである費やせる年月の少なさを強みである金と時間で補うのです。
今年の結果
今年は関東リーグは昇級できませんでしたが、関西リーグでは昇級することができました。
運よく優勝して賞金を3万円もらったのですが、8回*8大阪まで通ったので交通費他で20万以上の赤字です。
ただ関西リーグに通ったことで知り合えた人や名前を覚えてもらうことも増えるなど昇級以外に得たものもありました。
一年間大阪に通ったかいはあったと思っています。
終わりに
ゲームとは違って、現実では自分の手元にある配られたカードは自分の今までの行動の結果引いてきたカードでもあります。
今年引いたカードをを踏まえて、来年もまた手元にあるカードでできることをやっていきましょう。
明日はmoriyoshiさんの多分デスマの話です。楽しみですね!
それでは、良いお年を。
*1:もちろん麻雀プロであることが仕事の一環である方々もたくさんいます
*2:会社員で平日の対局をこなしてる人もたくさんいますし、そういう人は尊敬しています
*3:AIが自分より強い対戦相手足り得る場合はその限りではありません
*4:日本プロ麻雀協会ではリーグ戦の後に現雀王矢島亨プロがやじ研という麻雀プロなら誰でも参加できる勉強会をやっており、僕はそれに毎回参加しています。そこで名前を覚えてもらって、スリアロで放送したやじ研やセットに呼んでもらったりしました。勉強になることだらけなので、参加しないのはもったいないと思ってます。www.youtube.com
*5:特別昇級や2段階昇級などもあるので理論上はもっと短くすることも可能です
*6:現在はE2リーグまであります
*7:日本プロ麻雀協会では上位25%程度が昇級し、下位25%程度が降級します
*8:2日連続の対局が2回ありました